【感想】KING OF KINGS-FINAL UMB-のDVDを買ってみた
先週友人との待ち合わせ時間まで少し余裕があったからタワレコ新宿店に足を運んだ。いつものようにテキトーに新譜チェックをしていたのだが、ふと目に飛び込んできたのがKING OF KINGS-FINAL UMB-のDVD。さすがに日本最高峰のMCバトルの大会とあってか、タワレコ新宿店でも大々的に取りあげられていて、普段バトルに興味がない私だけど何故だかこの日は妙にそそられてしまい、手に取った勢いでそのまま購入してしまった。詳しくは分からないけど一昨年色々とあったいざこざは気になっていたし、何よりMCバトルが引き金になり日本のHIPHOPがもう一度息を吹き返すかもしれない昨今の状況で、私みたいに音源ばかり追っていても時代錯誤なんだろうなぁという思いもあったから。あと関係ないけど本も買った(付箋のはり方テキトーで恥ずかしい)
んで感想、
予想を遥かに上回るおもしろさであった!
勿論MCバトルのDVDを購入したのは初めてだったんだけど、途中だれることもなく最後まで一気に見れたし、初心者の私でも十分楽しめた。以下自分なりに感想まとめてみた。
■良かった点
①採点ルールが明確でわかりやすい
最近人気の戦極MCバトルなんかは観客の声で勝敗判定してるんだけど、KING OF KINGSは観客に加えて審査員5人がテンポイントマストシステムでジャッジをするルール。1ターン毎にどちらが勝っていたか判断して結果も数値化してくれるから初心者が見ても理解しやすかった。観客判定だと、何を言っているのかまったく聞き取れない早口ラップが何故か評価されてそのまま勝ってしまったり、場馴れした有名ラッパーが大したこと言ってないのに会場を湧かせてたり、YOUTUBEで動画を観ていても勝敗結果に疑問が残ることも多かったから、MCバトル初心者の私にとっては今回の採点方法は非常に分かり易いシステムだった。あと出場者が観客ではなく対戦相手としっかり向き合っているので、真正面のぶつかり合いが毎試合見れた点も良かった。
②オリジナルビートお持ち帰りシステム
従来のMCバトルだと既存の有名トラックを使用するのが主流で、使われたトラックを後から探す楽しみなんかもあってそれはそれで一つの醍醐味だと思うんだけど、この大会は1回戦から決勝戦まで全て有名トラックメーカーによるオリジナルトラックを採用している。しかも勝者はそのトラックをお持ち帰りできちゃうという超画期的なシステム。例え大会で良い結果を残せなかったとしても一勝でもできればトラックをGETできるので、特に音源を出していないバトルMCにとってはこの上ないご褒美だ。間違いなく話題になるから出場者にはGETしたトラックでいち早く曲をリリースしてほしい。それにしても、「負けても価値のある大会」に仕立てた今回の大会企画・運営者は本当に素晴らしい。GAMI、リスペクト。
今回のオリジナルビート、個人的には下記3つが好みだったな
GADORO VS サイプレス上野のDJ WATARAIビート
LICK-G VS 呂布カルマのHIMUKIビート
JAG-ME VS 崇勲 決勝のLIBROビート
余談だけど、BUDDHA BRANDの超クラシック曲「人間発電所」はDJ WATARAIプロデュースの暖炉remixが最高
③MASTERさんの卓越した司会進行
今大会の総合司会を務めた9sarigroup所属のMASTERさんの進行が抜群であった。声も聴きとりやすいし、HIPHOP関係者にありがちな横文字乱用もないし、常にお客さんや視聴者の視点に立ちながら、とにかく相手に「伝わる」司会に貫徹されていた。あと「そこかーい」って突っ込まれるかもしれないけど、年下のラッパーにもきちんとさん付けして呼んでいる点にとても好感が持てた。誰に対してもリスペクト置いてるんだろうな。ある意味、今大会一番の功労者かもしれない。オープニングのビートボックスもかっこよかったぜー。
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ここからはネタバレ、というか殆どの人がツイッターで結果知っているだろうから気にせず書くけど、優勝は北関東代表の崇勲というラッパー。バトル詳細に関しては是非DVDを購入して確認してほしいんだけど、まぁ正直勝つべくして勝ったなって感じ。強面の見た目とは裏腹にめっちゃしなやかなラップするし、何より一言一句すべてに説得力がある。特にGADORO戦では彼の人間性が滲み出ていて、ラッパー以前に人として心から尊敬できる。こんな人格者がラッパーやってるなんて、日本のラップもまだまだ捨てたもんじゃない。SNS病患った何処ぞのsoiya系ラッパーとは訳が違うね。
崇勲さん、優勝おめでとうございます!
■あとざっくばらん良かった点-
審査員にバトルMCではないAKLOさん
MC紹介ムービー
終始ぶれないLICK-Gの押韻スタイル
GADORO VS サ上
崇勲 VS CIMA
呂布カルマ VS JAG-ME
閉会式でのMC漢の満面の笑み→これだけで買う価値あり
エンドロールの構成
■逆に気になった点-
青の照明が当たるとラッパーの表情が見えにくい
ラウンドガールのおねーちゃんの自信なさげな立ち振る舞い
NONKEYの腹汚い
TAKASEおもんない
ラップ映えしないトラックが数曲あった
何故かエンドロールのメイキング映像に登場しカッコつけるsoiya
忌憚なく自由に書いてしまいましたが(ごめんなさい)、間違いなくお値段以上の価値はあるDVDなので、購入して損はしないと思います!今年はバトルのイベント遊びにいってみようかなー!
じゃあまたねー♪
YU-KA